レーシックからのアドバイス
特に中国では低価格のニーズは高いが、あまり手間をかけずに資金力にモノをいわせて事業領域を拡大するWマート方式はどうも勝手が違ったようだ。
さらに日本や韓国に比べ、もともと物価水準が低い中国では、W社のEDLPは中国の人々に「これで安いの?」と思われたのではないか。
韓国には98年にオランダのマクロ社が所有していた4店舗を買い取って進出し、現在まで9店舗に増やしているが、この程度の店舗数ではEDLPもSMCもうまく機能しない。
韓国は卸がなく、メーカー直取引ができるはずなのにそれでも店舗を増やそうとしていない。
日本に比べ、人口も消費水準も低い韓国は、W社にとってしゃかりきに成功しようというほどの存在ではないのだろうか。
ひょっとすると来たるべき日本進出に際しての”出口調査”の意味合いがあったのかもしれない。
アジアの韓国、中国、台湾では優秀なベンダー探しに苦労しているようだ。
しかし、日本には優秀なベンダーやサプライヤーがわんさかいる。
だから西友に接点を持つそれらの。
”流通軍団”との接点を持てたことは有利で、そこを国内リテイラーは恐れているのである。
ただし、世界最大とはいえ、新参者のしかも中間業者排除の直取引のみを扱う秩序破壊者であるW社との取り引きを、これら”流通軍団”が簡単に「ハイ、そうですか」と応じるとは思えない。
ヨーカ堂やイオンなど既存の取引各社への配慮というものもある。
これは悪く言えば、ズブズブの抜き差しならない関係で、決してW社が望むドライな関係とは言えない。
が、西友というフィルターを通せば、ベンダーやサプライヤー獲得も意外に容易かもしれない。
たかだか500億円や600億円の出資など、日本市場の生きたデータを得るためには、W社にとっては極めてお買い得な授業料だ。
日本で何を勉強しているか。
W社が現在行っている市場調査は、商圏人口、競合店、商品の全国平均販売データなどごく一般的な調査以外に、個々の西友店舗においてどの商品が売れているか、売れないか、どのような客層が来店しているのかを徹底的に調査している。
むろん、西友の仕入先および仕入価格や店舗運営コストのデータを蓄積していることはいうまでもない。
日本で念頭に置いているのはドイツでの教訓だろう。
西友が高コスト構造を持つ赤字体質であることや日本の流通システムからするとEDLPが機能しにくいことは、ドイツのケースから読み取っており、これをいかに是正するかを着地点に調査していると思われる。
W社は過去94年に、イトーヨーカ堂とPB分野で業務提携し、日本市場へのアプローチを試みたことがある。
恐らくメキシコ、プエルトリコ、カナダと連勝中で相当自信があったのだろう。
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